メザニンファイナンスの活用により自己資本の早期回復を実現
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支援企業
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内容財務体質強化
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ファンド名メザニンソリューション2号ファンド
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業種製造業 / 金属プレス製品
今回は、ソリューションデザインとの出会いから投資実行に至るまでのお話を石崎社長に伺いました。
事業内容の紹介
一流であるために成長を志し挑戦を続ける企業でありたいという経営方針の下、薄板金属の精密プレス加工の経験と技術を活かしてリチウム電池等の小型電池・電子・車載部品等の加工を主力事業に育て上げました。特に絞り加工技術は技術者としての能力と経験によってのみ習得することが可能な特異な技術と言われております。数字で表すことのできない暗黙知や経験知が品質を左右する中、長期間に渡りお客様の要求するクオリティを維持しつつ量産を継続することは至難の技でございます。弊社はこのチャレンジを成長の礎と捉え金型の設計から始まるすべての工程を自社一貫生産する体制を整備し、大手企業をはじめ海外のグローバル企業にも高評価をいただいております。
SDとの出会い
弊社はリーマンショック後の受注減に伴う採算悪化に加え、為替相場の読み間違えから弊社の資産規模に比して大きな損失を計上したことがございます。取引先の皆様には丁寧な説明を行い理解を示してくれましたが、やはり永年の信頼関係を維持する上で自己資本の早期回復は喫緊の課題でございました。
増資をして自己資本を厚くすることも選択肢の一つであるものの、それは議決権が外部に流出することを意味し躊躇せざるを得ませんでした。そのようなタイミングでソリューションデザインの存在を知り「優先株式を利用した自己資本の増強」のご提案を受けました。
SDによる投資検討・実行
今でもソリューションデザインのご担当者との面談でのやり取りを思い出します。弊社の事業に関してゼロからスタートしたご担当者は面談、質疑応答を重ねる度に理解を深め、弊社より提出した数字についてはその根拠を厳しく問われました。例えば将来の売上についても取引先毎に受注予想を細分化し、更に実現の可能性を過去のデータ及び直近の情報をベースに分析するプロセスが求められました。大変な仕事でしたがこのプロセスを経たことにより外部に対する事業説明に自信が持てるようになり、弊社のアカウンタビリティの原体験となりました。
その後、投資実行に至り優先株式は2年という短期間で償還が完了して今日を迎えておりますが、今でも折に触れ情報交換をさせて頂く関係が続いております。お互いの共通点は「成長を志し挑戦を続けていること」と感じており、これからも刺激し合える関係でありたいと願っております。